修学旅行★幼なじみと甘いキス

「!!」

「あはは」


慌てて身なりを整えるわたしに、先生は気さくな笑顔を向ける。


そして、さっきまで書類をメモしている途中だったのか

先生はデスクの椅子へ座り直したかと思うと、テキパキと作業を再開した。


「今日はもう遅いから、あとは家帰ってゆっくり休みなさいねー」


どうしてわたしがここで勝手に眠っていたかも聞かずに
背を向けたままひたすら作業を進めている先生。


その後ろで
わたしはとっさに制服を直す手を止めると、おそるおそる口を開けた。


「あっ、あの、先生…」


「んー?」


「さっきまでココに
髪を茶色に染めたその、背の高い男子が居ませんでしたか?」


「あたしが戻ってきた時にはあなたしか居なかったみたいだけどー?」


他に誰かいたの?


今も片手で何か記入しながらそう返す先生に、わたしは思わず下を向く。

そしてフルフルと大きく首を横にふった。


「いえ…!何でもありません…」

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