修学旅行★幼なじみと甘いキス

バタン!



ドアが閉まるなり

わたしは力が抜けたように、玄関の壁に寄りかかる。


そしてそのままギュッと、はちきれそうな胸を手で押さえた。



「……」



ドキン


ドキン



(な、なに…?今の…)



よく分からないけど


もしかしてわたし、今

翔にキス…――されそうだった?


なんで…?



“――加奈子、俺…っ”



幼なじみの翔が、どうして突然あんな事をしたのか

根拠なんてないし

理由も分からないけど。



“俺も加奈子苦手だし。つか、好きじゃねーし”



でもなぜだかこの時ふっと

昨日言われた翔の言葉が、頭をよぎったんだ。
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