卒業なのに
もうこんな考えをするのはやめよう


このまま落ちぶれるのは

性に合わない気がする

絶対的な存在だと思っているんなら


それを証明してみよう


変えれるのは自分だけだから



そうすれば

自分の思っているよりずっと楽しいものが

あると思うから


つまらないものなんてないはずだから





僕は辺りをゆっくりと見渡す

いつもと変わらない風景だけど

強い風はその全てに吹く

木も川も犬も人も

風にあおられて

だけど変わらず前へ進んでいる

追い風だろうと
向かい風だろうと



僕は大きく息を吸う

その息を止めながら
立ち漕ぎの態勢になりペダルに重く体重をかける


大きく進んだ自転車にどしんと尻を落とし

同時に止めていた息を


心のもやもやと一緒に吐き出した
< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:2

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

ある冬の夕方に
甘爪/著

総文字数/1

青春・友情1ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop