キモチ



「なら、良いよ。」


「え…本当?!やったぁ!」


彼女はガッツポーズをしながら喜んでいる。


――…窓に反射して見えてるんだけどね。



ま、彼女が分からなければいいか。


そして、私が深入りしなければ良い話なんだから…。





次の日



朝早くから担任に呼び出しを承けた。



「こんな朝早くからなんですか?」


職員室に着いて初めに言った嫌味たっぷりな言葉。


私は例え先生であっても、このスタイルでいくって決めてたから担任や他の先生達…校長にだって負ける気がしないし、この偽った自分でいるつもりだ。


「悪いな。朝早くから。実は、まだ届いてないんだよ。」


ノートパソコンに向かいながら簡潔に話す担任。


それどころか、何がどうしたがなっていない為、話すら掴めない。


「失礼ですが、何を言ってますか?略し過ぎで全く分からないんですが。」



「…教科書だよ。教科書。本当は、昨日届く予定だったんだが…」

「あーはい。だいたい分かりました。それでは失礼します。」


私は先生の話をサッサと切り上げ教室に向かった。


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