彼女にキスの花束を
「いきなりこんなことしてごめんね。」
「いや、大丈夫だよ。」
できるだけ笑顔で答えよう。
お互い緊張してるのがいやってほど伝わって来る。
二人の距離は階段の幅分。さすがに並んで座る勇気が僕にはありません。
白雪姫は小さく呼吸を整えている。
「あの、です、ね、」
単語がひとつひとつ区切られる。
それより
「敬語やめない??同い年なんだしさ。」
ね?と持ち掛けると彼女は下を向きながら頷いてくれた。
「あの、今さらなんですけど私のこと知らないですよね。」
「え、知ってるよ。」
そういうと彼女も驚いた顔をする。
「白雪姫って中城さんのことでしょ?」
「白雪姫?」
あれ?本人もしかして知らなかった…感じです、ね。
「多分だけど、この学校の男はみんな知ってると思うよ。」
彼女は何故という顔をしているけどなによりそこまで感知していない彼女に凄さを感じでしまう。
「そうなんだ…」
「用件、聞いてもいいかな。」
彼女は立てた膝の上に顔を埋めているが耳まで赤いのが見えてしまい、僕まで恥ずかしくなってくる。