彼女にキスの花束を


始業式が終わってすぐに家に帰るつもりだったのに、

悠斗が小さい子のように騒ぎ出して(もしかしたら小さい子のが聞き分けがいいかも知れない。)渋々見学についていった。


だけどその日は風が強くて4月なのに気温は15℃しかなくて凄く寒かった。

それなのに、悠斗が見たい種目がまだ始まらないからとか言って

いつまでも帰れなくてものすごくイラついてた。


「帰る。」

「ちょっ、旭。」


ドンッ

「っ痛」

よくわかんない奴がぶつかってきた。


そこで僕はキレたんだ。

別にキレやすいわけじゃないぞ。いろんな歯車が噛み合って結果的にそうなった。


寒いのはダメだって。



そうか。あいつら中城さんに絡んでたのか。


まあ、こんなに可愛くちゃ気持ちがわからなくもないけどな。


これっが棚からぼたもちってやつだな。

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