彼女にキスの花束を
「あの時ほんとに怖くて。だから、助けてもらえたこと凄く嬉しかったの…」
「そっか。でも実際あったら印象変わったりした?」
いくら僕だって自分のレベルくらいわかっている。こんな可愛い子が僕をこんなに近くでみて考えがかわらないわけがない。
「そんなことないよ!」
初めてだった。
今日中城さんと会って一番大きな声だった。
「え、あ、いやあんまり話したことないけど、やっぱりまだ…ドキドキしてるもん……」
嘘だ。
なんて言えなかった。
だって中城さんの顔はみるみる赤くなってて
あまりにも赤くなりすぎているから僕にもその赤さが移ってしまいそうなんだもん。
………。
恥ずかしさからまた沈黙が訪れてしまう。
こんなときもっと悠斗みたいに上手く話せたりできる技術があったらなとか思ってみたり。
「あのっ……!」
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