彼女にキスの花束を

「僕も中城さんのこと好きです…」


「ほ、ほんとに…?」


「うん。上手く言えないけど、僕も好きだ。」


光が流れた。
小さな小さな一粒の涙。

彼女の頬を流れた。

「あ、あれ?ゴメン、なんか夢みたいで…」


嬉しくて泣いてくれてるのか。


動いたのは僕の意思だった。
端と端にいた自分達。その距離がいかに短い距離だったのかを想いしった。


「み、宮田くん?!」

だって彼女を抱きしめるのに動いてから一秒もかからなかった。


「ありがとう。ありがとう。」


僕は彼女を抱きしめながら「ありがとう」を繰り返した。


彼女が泣いてる姿をみて一気に僕のなかに「好き」が溢れてきた。


波のように戻ることはなく次々と押し寄せてくる。


これが恋なんだ……



僕はここから初恋が始まった……
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