彼女にキスの花束を

「待ってよー!」

ゴンっ!


「いってぇ…」

目を開けるとそこにあったのは見慣れた天井。

自分の部屋のベッドの上。

あれ、これってまさか


「夢かよ!!」


ガチャ

「兄貴ー、早くしないと朝飯なくなるぞ。」


「お、おう。ありがと。」


「それと、朝から奇声あげんの止めろよな。どんな夢みてたのか知らねーけど。」

ニヤリと笑う2つ下の弟の夕陽。


これってまさか……


「ちょ、夕陽!」


「早くしろよー」


やばい。かなり恥ずかしいんだけど。

てか、何なんだよあの夢。

………正夢とかじゃ、ない、よな…。



「大丈夫、大丈夫。」


とりあえず自分に言い聞かせるようにして、僕は朝の支度をはじめた。


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