彼女にキスの花束を

半ば諦めとりあえず悠斗が駆けて行ったほうへ僕も歩みをすすめる。


一人で5分くらい(結構長かった気がする)歩いた頃だろうか。

「はい。旭。」

いきなり僕の右側の電柱の横からでてきた。

「いつも雰囲気バリバリ醸し出すくせにこんなときだけ消すなよ・・・」

いつもウザイくらいなのにこいつは雰囲気を消すこともできるから達が悪い。


差しだされた紫色の封筒をそっと受け取ると、封はすでに切られた様子だった。

「俺、絶対お前じゃ隠せないと思う。」

何、言ってるんだ?
僕に手渡しながら悠斗はいった。

「見てみろよ。」

悠斗は視線で開けろと言う。

もう、僕より先に封を開けた罪悪感なんてものは微塵も感じていない様子だった。

許しちゃう僕もいけないんだと思うんだけど。


僕は中から手紙を取り出し目をとおした。


中の内容はこんなものだった。


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