【完】アニキ、ときどきキス
教室に近づくにつれて、奇声のような激しい声が大きくなる。


「この・・・・・・クラスか」


大きく息を吸い、深呼吸をする。


「よし!」


私は扉を一気に開けた。


「みんなおは」


ガーーーーーーーーンッ!!


突然教室に鳴り響く大きな音。

私の目に飛び込んだのは、倒れた机の上に立ち上がり、怒りで目をつり上げた女の子と、その女の子を涙目で見上げ睨み付ける、倒れ込んだ女の子。


必然的に倒れ込んだ女の子の方に駆け寄る。


「大丈夫!?怪我はない?」


「・・・・・・はい、大丈夫ですわ。
ありがとうございます」


栗色のロングエアーの女の子が私を見つめ、にっこりと微笑んだ。

腕を支え立ち上がらせる。


「何があったの?」


「突然、遥(はるか)さんが机を蹴ったんですわ。
私ビックリしてしまって・・・・・・」



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