【完】アニキ、ときどきキス
「穂高の兄は2年ほど前から部屋に引きこもっていて・・・なのに私も、穂高の父親も仕事が忙しいという理由で、穂高の兄とほとんど話しをしてあげられませんでした。
でもどこかで大丈夫だと思っていたんです。
穂高の兄は、穂高にだけは優しくて、穂高とは話しをしていたから・・・・・・」
「そうですか」
「最低な親です。
こんな状態になるまで、穂高の兄を放っていたなんて。
穂高、とても辛かったでしょうね」
「お母さん。
今気付けただけでも、私は良かったと思います。
お兄さんが穂高さんに手を挙げたのは昨日が初めてだと言っていましたし」
「そう言っていただけると、私も救われます」
穂高の母親は、そう言ってペコリと頭を下げると、タクシーに乗り込んだ。
穂高と穂高の母親を乗せたタクシーが走り去っていった。
でもどこかで大丈夫だと思っていたんです。
穂高の兄は、穂高にだけは優しくて、穂高とは話しをしていたから・・・・・・」
「そうですか」
「最低な親です。
こんな状態になるまで、穂高の兄を放っていたなんて。
穂高、とても辛かったでしょうね」
「お母さん。
今気付けただけでも、私は良かったと思います。
お兄さんが穂高さんに手を挙げたのは昨日が初めてだと言っていましたし」
「そう言っていただけると、私も救われます」
穂高の母親は、そう言ってペコリと頭を下げると、タクシーに乗り込んだ。
穂高と穂高の母親を乗せたタクシーが走り去っていった。