【完】アニキ、ときどきキス
「もしかして、待っていてくれたんですか?」


「はい。どうぞ。
一緒に行きましょう」


山田先生は運転席から体を伸ばし、助手席のドアと開けてくれた。

私は戸惑いながらも、山田先生の車に乗り込んだ。



車が動き出す。


「足が治るまでは一緒に行きましょう。
いつもこの時間に出るんですか?」


「そうですね。
大抵はこの時間・・・・・・」


その時、外を歩く二人の姿が見えた。


遥と直太朗だ。

通り過ぎる時、ついつい遥の顔を、振り向き確認してしまう。



昨日家に帰ってから、携帯に新君から電話がかかってきた。


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