【完】アニキ、ときどきキス
「一人なんて寂しいよ?」


「え?」


そして次の瞬間、俺は北原さんに突然手を繋がれた。


「は!?何!?」


「行こう!」


北原さんは俺の手をひいた。

連れてこられたのは、学校のマラソンコース。


「一緒に走ろうよ、新君!」


「え?何で、急に?」


「いいから、いいから!行くよ!
よおい、ドオン!」


北原さんは、一気にスタートダッシュをかけてマラソンコースを走っていく。


「なんだよ、意味分かんない」


俺はブチブチいいながらも、北原さんのペースに巻き込まれて、走り始めた。


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