【完】アニキ、ときどきキス
「ハァ、ハァ」


ありえない、北原さんペース速すぎ・・・・・・。

俺は北原さんのペースに着いていくことが出来ず、どんどん置いてきぼりにされる。


「あれ、新。
お前なんで走ってるんだよ?」


「熱血だな、新!」


途中クラスメートのやつらに、冷やかされるし。

確かにそうだよな。

わざわざ昼休みに、マラソンなんてするやついねえもん。


やがて、北原さんは見えなくなった。


一人になると、少しずつ心細くなってきた。

俺、なんで走ってるんだろう。

喉から血の味はしてくるし、給食食べた後だからお腹は痛くなるし、最悪だよ・・・・・・。


「新くーん!!!」


その時、後ろから北原さんの声が聞こえた。


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