【完】アニキ、ときどきキス
「山田が、北原さんの手首掴んだだけでも、俺腹立つんだ」


「新君・・・・・・」


「俺、かなり北原さんが好きみたい」


新君はそう呟くと、また私の唇にキスをする。



今度は深く入ってくるキス。

自分の舌も新君を求めるように勝手に動く。

暗いから、見えないから・・・積極的になれるみたい。
いつもより恥ずかしくなかった。


長いキスの後唇が離れて、新君が私に告げる。


「あのさ、北原さん。
明日、一緒に行きたいところがあるんだけど、付き合ってくれる?」


目が暗闇に慣れてきて、ぼんやりと新君の顔が見えてくる。


「うん・・・・・・」


私は小さく頷いて、新君に答える。



そして、上半身を起こし、今度は自分からキスをした。




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