【完】アニキ、ときどきキス
春。
私は14年ぶりに、生まれたこの町に帰ってきた。
変わらない桜並木。
桜の花びらが風に舞い、チラチラと舞い落ちる。
少し大きくなった桜の木は、14年の月日が長かったことを感じさせる。
引っ越し先から引っ張ってきたキャリーバックとお菓子の袋を抱え、赴任先の学校へ向かう。
教師生活四年目。
三年間担任をした卒業生を送り出した私は、教師として、少しだけ自信がついていた。
どんなクラスでも受け持つことが出来る。
そう思っていた。
久しぶりの母校。
玄関の柱時計は変わらずに時を刻んでいた。
「こちらです。どうぞ」
「ありがとうございます」
事務の先生に中に通され、校長室へ向かう。
校長室の中には、今年同じくこの若宮小学校に赴任になった男の先生が一人座っていた。
私は14年ぶりに、生まれたこの町に帰ってきた。
変わらない桜並木。
桜の花びらが風に舞い、チラチラと舞い落ちる。
少し大きくなった桜の木は、14年の月日が長かったことを感じさせる。
引っ越し先から引っ張ってきたキャリーバックとお菓子の袋を抱え、赴任先の学校へ向かう。
教師生活四年目。
三年間担任をした卒業生を送り出した私は、教師として、少しだけ自信がついていた。
どんなクラスでも受け持つことが出来る。
そう思っていた。
久しぶりの母校。
玄関の柱時計は変わらずに時を刻んでいた。
「こちらです。どうぞ」
「ありがとうございます」
事務の先生に中に通され、校長室へ向かう。
校長室の中には、今年同じくこの若宮小学校に赴任になった男の先生が一人座っていた。