【完】アニキ、ときどきキス
「で、遥は直太朗のことをどう思っていますの?」


学校の帰りに遥のアパートに寄ると、穂高が遊びに来ていて、遥を問いただしているところだった。


「だーかーらー前にも言った通り、私は直太朗のことなんて、別に好きじゃないんだから」


遥は呆れたようにハアとため息をつくと、穂高に背中を向けた。

私はその様子をそっと玄関先から覗く。


「これは、入らない方がいいかなあ・・・・・・」

そして玄関の扉をそっと閉めた。


「望?」


「っわっ!
新君か、ビックリしたあ・・・・・・」


スーツ姿の新君。


「あれ?今日は仕事でしょ?」


「仕事?たった今辞めてきたところ」


新君は、私を抱き寄せ、頬にキスをした。


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