【完】アニキ、ときどきキス
「約束する。絶対戻ってくるから」


「うん。出会った瞬間、あの時と同じように思い合えるんだもんね」


「そう。俺と望は同じ気持ちだから。
そうだ、これ一緒に食べようぜ」


新君がチョコレートの箱からチョコレートを一つ取り出し、口に加える。


「え?」


新君の顔が近づく。

チョコレートが新君の歯でカキっと割られて、半分だけになったチョコが私の口の中に入れられる。

チョコが口の中に入ったまま、新君とキスをする。

二人の体温が混ざり合って、チョコが口の中で溶けていく。


私の体温と、新君の体温も重なっていく。


「大好きだよ、新君」


「俺も。大好きだよ・・・・・・」



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