【完】アニキ、ときどきキス
新君は何度も何度も唇を重ねてくる。

押しつけられるようなキス。
顔を背けようとしても背けられない。


「っつ―――!!!」


苦しい!もう、ダメ!!


ドカッ


「いった!」


気づいたら私は、新君を思いっきり蹴飛ばしていた。


「・・・・・・普通蹴る?
しかもヒールだし」


新君はうずくまり、ふとももをさすりながら苦笑いを浮かべている。


「ご、ごめん!
て・・・苦しかったし・・・っじゃあない!
なんでキス!?ていうか本当に新君!?」


私の頭はパニックだった。

何がなんだか分からない。
何が聞きたいのかも分からない。


私は頭をクシャクシャとかきむしった。



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