【完】アニキ、ときどきキス
「そんな言葉でしか言い返せないのでしょう?
だから親に捨てられるのよ。
素直に可愛く言うことを聞かないから」


穂高が皮肉をこめて遥に言葉を投げつける。

遥の顔がどんどん赤くなっていく。


遥が穂高に向かって手をあげる。
まずい!


「みんな!おっはよう!」


私は勢いよく教室に飛び込んだ。

みんなの目が点になり、私を見つめる。


「あ、北原先生。
おはようございます」


穂高の表情がクルリと変わる。


「おはよう、穂高さん。
みんなもおはよう」


「・・・・・・っはよーっす」


「おはようございます」


「おはよう」

パラリパラリと挨拶が聞こえ、みんなは何事も無かったかのように自分の席に戻っていく。


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