【完】アニキ、ときどきキス
「あれ?」


窓にペトリと張り付き、目をこらしてもう一度見てみる。

サッカーをしている子ども達の中に、一回り大きい人がいたような・・・・・・。


「あ!」


よくよく見てみると、その姿は山田先生だった。


「いい顔してるなあ」


満面の笑顔で、子ども達と一緒にサッカーボールを追いかけ回している山田先生の姿。



可愛いな。

気づいたら私も一緒になって笑っていた。
やっぱり山田先生って、


「いいな」


「何がいいの?」


私の背後から聞こえた男の人の声。

私は慌てて振り向いた。


「新君!」


そこにはいたのは、スーツ姿の新君だった。


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