【完】アニキ、ときどきキス
「どうしてここに?」


「うん。
職員室寄ったら、教室にいるっていってたから」


「そ、そう・・・・・・ですか」


教室に二人きり・・・・・・昨日のことを思い出した私は体がこわばった。


「北原さ・・・・・・先生。
大丈夫。何もしないから」


新君は私を見て優しく微笑むと、机の椅子をスッと出して座った。


「話しがあって来ただけだから」


「は、い・・・・・・」


私は少し警戒しながら、新君から一つ離れた机の椅子を出して座った。


「ふ・・・・・・。
俺かなり警戒されてるね」


新君がえくぼを作って笑った。


「あんなことされたらだれだって!
・・・・・・そう、なりますよ」


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