【完】アニキ、ときどきキス
次々に内示が発表される。


「では次は北原先生ですが・・・・・・」


校長先生が私を見つめる。
私は期待で体を前のめりにして、校長先生を見つめ返す。


「北原先生には、6年2組をお願いします。
分掌は生徒指導部でお願いします」


「え・・・・・・?6年生ですか?」


「はい」


校長先生はにこりと微笑むと、次の内示を他の先生に伝え始めた。



6年生?

珍しいな。

卒業学年は普通2年持ち上がりで受け持つはず。
どうして来たばかりの私に任せるのだろう?


内示も済み、家へ帰ろうと学校の玄関を出ると、後ろから私を呼ぶ声が聞こえた。


「北原先生!」

振り向くとそこには、無邪気な笑顔の山田先生がいた。

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