【完】アニキ、ときどきキス
「いたっ」


「いったー・・・・・・」


私と山田先生の頭がぶつかった。


「すいません、僕が勢いよく立ち上がったせいで。
大丈夫ですか?」

山田先生の手が私のおでこに触れる。


ち、近い!

そういえば、私山田先生のこと・・・しばらく見つめ合ったところでハッと我に返る。


新君の顔がボッと頭の中に思い浮かんだ。


「だ、大丈夫です!
ごめんなさい」


私は山田先生から体を離すと、鳴り響く電話へと向かった。


カチャリ


「お待たせしました。
若宮小学校の北原です」


『こんばんは。
私、若宮警察署の尾崎といいますが』


「は、い・・・・・・」


警察という言葉に動揺した私は、ごくりと喉を鳴らし、両手で受話器をギュっと握りしめた。

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