【完】アニキ、ときどきキス
「何にしますか?」


山田先生は、メニューを開き私に優しく渡してくれる。


「なんだか・・・・・・」


「え?」


斜め横に座った山田先生の顔が私にグッと近づく。

私は恥ずかしくて、椅子に座り直し、メニューで顔を隠した。


「慣れてるなと思って」


「ええ!?そう見えますか?
チャラいですか?」


「ううん、そういう意味じゃないんだけど・・・・・・私はこういうの慣れてないから」


「え?意外!?
北原先生可愛いから彼氏いると思ってました」


サラリとそんな台詞を言う山田先生に、不覚にもドキリとしてしまう。


ダメダメ!
私、何考えてるんだ!?

同僚だし、ましてや4つも年下なのに!


私はブンブンと首を横に振った。



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