【完】アニキ、ときどきキス
「だけど、さっきキスしようとしてましたよね?」


確信をつく山田先生の言葉。


「あ、れは・・・・・・」


山田先生の顔が見られなかった。


「北原先生はあの人のことが好きなんですか?」


「え!?」


私は目を見開いて山田先生を見つめた。


「北原先生・・・図星ですか?
顔に出やすいですね」


山田先生が苦笑いを浮かべ、頭をポリポリと掻いた。


「はい・・・ごめんなさい」


「いや、素直に認められると僕としても辛いんですけど」


「え!?」


「あ・・・・・・」


山田先生は真っ赤になって片手で口を押さえた。

< 75 / 231 >

この作品をシェア

pagetop