アリスはウサギと恋をする
「リユ……?」
「あっ、いえいえ!なんでもないですよ☆そんなことより、今からアップルパイを焼きますが、食べますか?ちょっと自信作なんです☆」
うーん、学校帰りで今はおなかぺこぺこ。
「じゃぁ、たべるっっ」
「はーい♪それじゃ紅茶入れますね♪」
リユは慣れた手つきでお茶を入れて、「必要でしたらどうぞ」と言って砂糖とミルクを持ってきてくれた。
あたしはちょっと甘めの紅茶が好き。
「はーい、焼けましたよぉ~」
「えっ、もうっ!?」
「はい、ちょっとエネルギー量が人間界とは違うみたいで、すぐ料理ができるんですよ~。さ、召し上がれ♥」
「うーんっ、おいしい~!!リユ、すごいっ」
「えへへ、そうですか?ありがとうございます!」
「あ、アリス!あのね、紹介したい人がいるの。ちょっとだけ来てくれる?」
「えっ、誰だれ!?」
「うふふふ♪きっとアリスが気にいるひとよ♥」
どんな人だろう!
女の子かな、男の子かな?
あたしの想像は広がっていくばかり。