アリスはウサギと恋をする

「……」

「……」

続く沈黙。

あまりにも気まずいのでとりあえずあたしから。

「あ…の……?」

「はぁ。とりあえず、入りなよ。」

「はっ、はいっ///」


がちゃ。

「どうぞ?散らかってるけど、ゆっくりしてってね」

あたしはドキドキしながら家の中に入った。

散らかってるのちの字もない。

男の子らしい、カッコよくてシンプルなデザインだ。

あたしも家に帰ったら自分の部屋の掃除しなきゃな~(笑


ばたん。

ケイ君はニコニコと王子スマイルであたしを見つめている。

うわーっ、ヤバい!超ドキドキするよっ


「はー。お前さ、なんか飲むわけ?」


えっ?


「えっと、今、お前って「言った。で、なんか飲む?」


えーっ、えーーっ、えーーーーーっ!?


さっきまでの王子様スマイルはどこか遠くへ行ってしまい、

今は妙に整っている不機嫌顔であたしを見ている。


「えと、じゃ、じゃぁ、ジュース?」

「…オレンジジュースがあるけど」

「あっ、うん。いいよ」

「了解。」


< 14 / 39 >

この作品をシェア

pagetop