アリスはウサギと恋をする
「はい、ジュース。」
「あ、ありがとう!」
ドキドキと心臓がなる。
そのとき、チョンと手と手が触れた。
「わっ、わぁっ!?」
「うぉっ!?お前、落とすなよってか気をつけろ!!」
「う…ごめん」
ケイはぷいっとそっぽを向いて、
「まーいいけどっ」
といった。
再び続く沈黙。
「あのっ!」
「なに?」
「ケイってさ、ってかケイって呼ぶね!で、ケイってウサギなんでしょ!?」
「…!!!それはいうなって~」
「可愛いよ!絶対!」
あたしの妄想はどんどん膨らんでゆく。
「だからぁ~話を聞け!」
「あっそうだ!一緒に上の世界に行かないっ?!うさぎなら絶対うちでも飼えるよ!」
あたしの頭の中はそれ一色。
もっと、ケイと一緒にいたい。
「飼うって…てか話聞け!」
「アンとケイ。仲良くしてね!」
「…ぷっ」
「え?」
ケイは急におなかを抱えて大笑いし始めた。
「お前おもしろいなっ!話きかねーし!こんな奴初めてだ!あはははは!!」
えっ?えぇっ?