アリスはウサギと恋をする
「あら、おかえりなさい♪今日は遅かったわねぇ、何かあったの?」
「ううん♪何にもないよ!」
アリスはそういって、アンさんと俺に目配せした。
「ねぇねぇ、お母さん。このウサギ飼ってもイイ?」
「まぁ~かわいいわねぇ♥買ったの?」
「えっ!?えーっとそのぉ・・・すっ、捨てられてたの!」
「まぁ、かわいそうに。いいわよ、その代わり・・・」
「分かってるって♪ちゃんと面倒みるよっ」
「うん、それがわかってればOKよ!」
アリスは笑顔で自分の部屋へと階段をのぼった。
俺はウサギ姿では階段が登りにくい。
「にゃーっ」
アンさんが鳴いた。
「ん?」
「にゃーっにゃーっ!」
「・・・ん?」
ん~~?としばらく考えた後アリスは、
「あっ」と小さく叫んで、
「こういうこと?」
と俺をひょいと抱き上げた。
・・・こんな華奢なアリスに抱きかかえられるなんて・・・
情けねぇ…。