アリスはウサギと恋をする
「アン……あたしアンの言うこと聞けない!あたしはケイのほうが心配なの…」
「にゃぁっ」
アンがさけんだ。
構わずあたしは走った。
「ケイ!ケイっ!どこぉっ!?お願い、いたら返事してぇッ」
いつの間にか涙が出てきてあとからあとから大粒の涙があふれて。
声も枯れそうになって、足もガクガクしてきたけど止まらずに、叫び続けた。
いつの間にかどこか分からない場所についていた。
それはあたしとケイが初めて手をつないだあの森のようで。
周りには街灯がたくさんあって素敵な場所だった。