アリスはウサギと恋をする
次の日の朝
ケイは弱弱しく笑って
「アリス…俺アリスのこと好きだけど…一緒にはいられないんだ」
いきなりの告白だった。
「えっ!?どうしてっ?どうしてダメなの?」
「人間とは……恋することはできても愛し合うことは許されていないから」
あたしたちはケイと出会うきっかけになった草原を歩いていた。
「俺は…もう行かないと…」
「うそ…まだっ…まだ付き合い始めたばかりじゃん!!!」
「ごめんね、アリス…」
「好き、好き、好き……っ」
あたしは泣きながら何度も好きを繰り返した。
「アリス…俺も好きだったよ…」
ケイの目にもうっすらと涙が浮かんでいた。