『無題』

第三章―accelerando

「へえ?君だったんだ」

じ、と此方を見られる。


あれから『少女』を落ち着かせ、それから少し話をした。

理解力は乏しいし、話が中々先に進まないし。

大変だったが、それでも今はやっと普通に会話出来る程度にはなっていた。


「っていうか男だったのねー
女の子かと思ったわ」


・・・・・・・うわー・・・。

全然嬉しくない。

というか、へこむ。


「細いし、女顔だし、声高いし。
・・・・・・・・・・・やっぱり女じゃないの?」

「いやいやいや・・・」


やっぱり自分は女に見えるのか。

改めてそう思った。
< 5 / 7 >

この作品をシェア

pagetop