君の詩を聴かせて
―甘い愛情
あれから…一応、円香に謝っといた。
けど推薦はもう取り消せないからそのまま。
そして俺も円香も、無事に内定を取った。
北沢に行くのは俺含めてクラスで5人。
その内3人が推薦。
俺と仲良い人は誰1人いないんだけどね。
ときは2月12日、俺は祥次に勉強を教えていた。
祥次は一般組だからー。
「それでこれをxに代入すると」
「だぁぁもう数学とかいらん!」
「数学30点も行かないんだから頑張んなよ」
じゃないと確実に落ちるから。
祥次は他の教科は65点以上なんだけど、数学は別。
数学だけは20点台なんだよね。
数学が1番わかりやすいと思うんだけど。
答えは1つだし、いつか出てくるものだから。
まあ国語も好きだけどねー。
「だいったいこんなときに数式なんか考えられるわけねーだろ!」
「…何かあったっけ?」
入試しか予定ないと思うけど。
誕生日でもないしな…。
「何っだよそれ、僕興味ありませんー!ってか!?」
「…頭大丈夫?」