君の詩を聴かせて
俺はいつも、“誰”を思って
歌を書いているんだろう。
ぼやけて見えるシルエット。
まだ…知らなくていい。
モノクロにしか見えないこの世界の理由は
きっと、いつか見つかるんだろう。
ならそれまで、このままでいるだけ。
行きと同じようにゆったりと歩いて来る琉愛。
今度、琉愛をイメージして曲を作ってみよう。
どんな歌が出来るかわからないけどまた琉愛に聞いてもらおう。
琉愛は多分、また無表情で突拍子もないことを言うんだろうな。
簡単にその姿が想像できて、少し笑った。
戻ってきた琉愛が渋いお茶を飲んでいて、また笑った。