君の詩を聴かせて
愛しのハニー??
そんな人いたっけ…?
「誰のこと?」
「おまっ…、川口のことだよ」
「円香ねぇ…まあ、知ってるけど」
愛しのハニーではないな、うん。
ただの幼なじみだし。
祥次とは小学校からの仲だけど。
円香とは保育所のときからの仲だし。
つまり3歳くらいから?
いや、もっと前?よくわかんない。
表には第一志望の高校が書かれている。
推薦か一般かも。
出席番号順だから、俺は上のほう。
……うん、間違ってない。
「…なに、これ……」
ふと、隣に立っていた円香を見た。
間違ってたとか?
確か円香は松山第一で推薦だったよなぁ。
それか誰か友だちのでも見たのか?
けど友だちのなら聞いてるはずだし。
「…大和、どういうこと…!?」
「おい、大和…!」
「…え、俺?」
両隣から名前を呼ばれる。
うーん、こうゆうとき…どっちを向くのが正しいんだろうか?
とりあえず表を見た。
間違えている箇所はない。