君の詩を聴かせて



「大和久しぶり!」


 新たに入ってきた人は、やっぱりアオイで

 渚さんに俺のことを言ったのもアオイらしい。


「あれ、2人知り合いだったの?」

「大和がストリートしてんの見つけたんだ!
 ねー大和!」

「あー…ハイハイ」


 久しぶりでもアオイのテンションは高かった。

 アオイと渚さんが知り合いってとこかな。

 んでギタリストを探してた渚さんにアオイが俺を紹介した…と。

 そういうことでいいのか?


「改めて自己紹介するわ!
 神田 葵、北沢の1‐5!」

「よく俺が北沢ってわかったね」

「まあねー」


 得意気に笑う葵は渚さんたちのほうに行った。

 うん、やっぱ俺静かなほうが好きだ。

 落ち着くし。


「…意外」

「ああ、葵のこと?
 …ストリートしてるときに話しかけられたんだよね」

「…ふーん」


 緑茶で流し込みながらポテトを食べる琉愛。

 緑茶…好きだよね。

 合うのかどうか、俺には理解できないけど。


「てか蕪木って、何がきっかけで歌い始めたんだ?」



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