君の詩を聴かせて
…そう言えば、春休み中に琉愛をイメージした曲を歌って見せた。
相変わらず無表情だけど、目の奥は違う気がした。
「…大和」
「ん?」
「…うた、聴きたい」
「今?」
「…うん」
うーん…まあ音楽室だし、時間もあるし。
やっていいかなぁ。
「うた?」
「うん、ストリートやってるんだ」
「へええ!すごー、聞きたい!」
「俺も聞きてー」
班の人たちからも言われる。
まあ…いっか。
「じゃあちょっとだけ」
アコギを出してチューニングをする。
それから、歌い出した。
まずは琉愛をイメージした曲。