ナデシコボーイ
中に居たのは、

着物を着て
顔にいくつかの傷をつけた、
いかつく、でかい
ヤクザのようなおじいさん。




松岡「あなたは…、吉田義男総長。」



義男「篤也の友達か。よく来たのお。ゆっくりしていくとよろしい!」




義男総長は、
ヤクザらしく、豪快に
にんまりと笑いました。




空「この笑顔は似てないなぁ…。」



小嶋「てか、待って!何!総長って、何!!あなたは誰ですか!てかあーちゃん家は何!?」



牧野「小嶋、うるさい。俺だって、ぷんちんかんちん、だ。」



小嶋「ちんぷんかんぷん、ね!」




小嶋、牧野が慌ててみせると
義男総長は
家中に響きそうなくらい
大きな声で言いました。




義男「なんじゃ、篤也に何も聞いておらぬのか。ふむ、いかにも。わしは吉田組の総長、吉田義男じゃ!特技は、舌でさくらんぼのヘタをかたむすびできること。ちなみに篤也は、わしの可愛い孫娘じゃよ。」






小嶋「……は?孫、娘?」



義男「ふむ?」



牧野「孫娘って…女、なのか?」



義男「何を言っておる。」



空「………。あーちゃん、女の子なの?」



義男「あ、そっか。わしがムリヤリ男子校に入れたんだった。そうだったそうだった。あれっ。これはわし、やらかしたかな?まあ、いいや。そうじゃ、篤也はわしの可愛い孫娘じゃ!」





小嶋、牧野、空「「ええええええやっぱりーーー!?」」
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