ナデシコボーイ
松岡「…まさか」



義男「紹介が遅れたのぉ。こちら、わしの妻じゃ。」




義男総長は、女の人の肩に
手を回して言いました。




小嶋、松岡、空「「おばあちゃあああーん!?!?」」




女の人「はい、よし子と申します」



よし子さんは
にっこりと笑いました。




小嶋「…ダメだ、ついていけヌ。」



小嶋がため息をついた横で、
松岡が真剣な目つきで
言いました。




松岡「…あの、篤也は。」




義男「うむ、さらわれた。」




松岡「は?」



小嶋「ひ?」



空「ふ?」



牧野「ぐ。」



小嶋「へ、だろバカヤロー!空気を読め!……じゃなくて。さらわれたッてどういうコトッスか!?」



義男「言葉の通りじゃ。ほおれ、見ろ。」




義男総長は、
ちょっと冷たく言い放つと、
小さな紙切れを
四人の前に出しました。




その紙に書かれていたのは、




牧野「次期総長は預かった。返してほしければ、明日未明一時。舞川の倉庫に来い。…西園寺組。」
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