春夏秋冬

短時間


私の中学のメンバーで私が唯一話したことがあるのは里菜しかいなかったから
新幹線の隣は里菜だった。




広島に行く新幹線の中で。




君は明るい笑顔をみんなに振り撒いていた。




「トランプしよーぜー」




私は朝、早起きが苦手で、
まさに今日。

その苦手なことをしてきたから眠くて仕方なかった。



周りは興奮ぎみで正直うるさかったから
顔にタオルをかけて寝る体制に入っていた。



「おいっ!!」


上から声がしたと思ったら、タオルが顔から取られて視界は君を捕えた。




「寝ないでトランプ!!」



どんだけトランプ好きなんだよ…。



「うっさい」




自分の睡眠を邪魔されるのが大嫌いな私は

気付いたら君にこんなことを言ってしまっていた。





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