ヒレン
第6章 夏

帰省

航空券を持つ手に力が入る


初めてのテストも終わり、ようやく優太に会える。



「時間、早く過ぎないかな」


搭乗時間を待つ間も優太のことが頭から離れない。


ねぇ、優太。


優太も私のこと待ち遠しい?


旅館は大変だけど、何よりも優太に会える。



それだけで忙しさも何もかも帳消しに出来ちゃうよ。




搭乗開始を告げるアナウンスが耳に届いた。





地元の空港まで2時間あまり、空港で優太が迎えにきてくれているはずだ。








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