くちびるの純情 薬指の約束
「ただいま」

病院から帰宅したある日


家の扉を開けると中にいたのは


「渉ちゃん?」



「よ。今日塾は?」


「このあと」



そう。私が兄貴にしたお願い。それは塾に通わせて欲しいということ


そして












「でも正直驚いた。ひかりに医大に行きたいと言われたときは」




渉ちゃんの口元から紫煙が上がる



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