王様ゲーム


(私はただの家政婦なんだから

綺麗にする必要はないし、

綺麗な人がいいならメイド辞め

させなきゃよかったじゃん!

ホント読めないよ(-ω-)

だいたい、王様ってなんなんだ?

綺麗すぎる男なんて女の敵

だわ!)


頭の中で文句を言って怖い顔
してる私を隼人くんが覗き込む。


「愛美さん、美容院着きましたよ。」キラキラ〜


いちいち笑顔がまぶしい。

(はぁ、慣れないなぁ…)

こんなイケメンとデートが
できるなんてすごくありがたい
ことなのに素直に喜べない。


これからどうなるのか不安で、
怖くて、楽しむ余裕なんて
ない。


隼人くんはずっと話しかけて
くれたけど、私はうわの空
でほとんど空返事ばかりだった。


……ゴメンネ(-人-)


(一体、私をどうするんダヨ〜
王様。いや、悪代官めっ(泣))

高級外車のドアを運転手が
あけると美容師らしき男が
一人立っていた。


< 11 / 46 >

この作品をシェア

pagetop