王様ゲーム
(私はただの家政婦なんだから
綺麗にする必要はないし、
綺麗な人がいいならメイド辞め
させなきゃよかったじゃん!
ホント読めないよ(-ω-)
だいたい、王様ってなんなんだ?
綺麗すぎる男なんて女の敵
だわ!)
頭の中で文句を言って怖い顔
してる私を隼人くんが覗き込む。
「愛美さん、美容院着きましたよ。」キラキラ〜
いちいち笑顔がまぶしい。
(はぁ、慣れないなぁ…)
こんなイケメンとデートが
できるなんてすごくありがたい
ことなのに素直に喜べない。
これからどうなるのか不安で、
怖くて、楽しむ余裕なんて
ない。
隼人くんはずっと話しかけて
くれたけど、私はうわの空
でほとんど空返事ばかりだった。
……ゴメンネ(-人-)
(一体、私をどうするんダヨ〜
王様。いや、悪代官めっ(泣))
高級外車のドアを運転手が
あけると美容師らしき男が
一人立っていた。