王様ゲーム
「毎日着物を着られるとのこと
で、和服に合う髪色と髪型に
してくれと言われて。」


(なにっ?き〜も〜の〜?)

全然聞いておりませんが?まぁ、ここは冷静に…


『あぁ、そうでしたねぇ。
ごめんなさい。』


なんとなくイケメンとも
話せるようになってきた。
目を合わせなければ、結構いける!


隼人くんが後ろでくすくす笑う。

私が振り返ると、ウインク
してみせた。

卒倒しちゃうからやめて〜(汗)

そうして、カラーとカット
をしてもらい。かなりゴージャス
な雰囲気になった。

10センチくらい伸びたプリン
部分も綺麗なチョコレート
っぽい落ち着いた感じに。

「僕と同じ髪色にしちゃいました。」

小山くんが顔を近付けて鏡越しで
ささやいてきた。


(はぅ、死ねというのですか?)


私は思いっきり顔を赤くして
しまった。

いい年して何やってんだか。


こんなに一遍にイケメンに会う
なんて嬉しいやら、怖いやら。

髪をやってもらっている間、
ネイルとメイクもしてもらった。

まるで、ダサい奥様を大変身
させる番組さながらです。


「愛美さん、終わりました〜?」

元気よく隼人くんが入ってきた。


私を見るなり、大きな目を
さらに丸くした。


「うわ〜やっぱり!
愛美さんもとがいいから、綺麗にすればそうなると
思ってましたよ〜!
ヤバいっすよ〜!」


そういって手を握りながら
ネイルもまじまじと見ている。


(ホントにお世辞でも嬉しいよ。
でも、緊張しすぎで窒息しそう)


『あ、ありがとう。。。』
耳が熱くなるのを感じた。
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