(無題)
でも前々から言われていて
実はもう
用意していた指輪は
いつ渡せばいいのか、
裕也は言った。
「これが、“証”。」
もの珍し気に上にあげ
安っぽい指輪に安っぽい光りを当ててみたが
輝きはいっちょ前でキラキラ光った。
目が痛い。
銀色の鉄を見て感じた。
火にかければコイツはどうなるんだ。と
後日また発狂したように始まったソレは
またも暖かく余韻の残ったソノ部屋
気だる気に薫は自分の重たい指を見つめ
さかむけを気にしていただけなのに、と感じとる
始終甘い夢枕
「かおるとお揃いのゆびわほしいー」
糸冬