ぴゅあ☆プリンス
ばちりと目が合った。
ぱちぱちと瞬きした男の子は次の瞬間、サッと目を逸らした。
――ズキリ。
そんな男の子の行動ひとつで傷ついてしまう。
「あ!!…えとー、ごめんね!!当たらなかった?」
あたしはゆっくりハシゴを下りて、男の子のそばに転がっているペットボトルを拾いながら言った。
「……」
こくり。と小さく頷いた男の子は顔を強張らせたまま俯いている。
そんな表情を不思議に思いながらも、あたしは笑いかける。
「…えと。…あのー、今授業中だから、サボり!?あたしもなのっ…!!」
…あたし、何言ってんだろ。
そんなことを引き攣り気味の笑顔で話しかけながら思った。
すると…、
…蒼に優しく微笑んでいた笑顔の可愛い男の子はここにはいなくて。
「………、」
俯いたまま、眉を下げて怖がっているような仕草をする男の子。
…どうして?
こんな経験は初めてで。
あたしは男の子を目の前に、訳がわからず立ち尽くしていた。