ぴゅあ☆プリンス
「……?」
突然笑ったあたしを不思議に思ったのか、腕と髪の隙間から首を傾げてチラッと見てくる。
やっぱり男の子のひとつひとつの仕草が可愛くて。
きゅん、と胸が高鳴った。
会話。会話したいな…。
今だに口を開かない男の子を横に、あたしは何か会話のネタになるものは無いか考える。
てゆーか…、話す以前になぜかめちゃくちゃ警戒されちゃってるんですけどっ…!!
「…あっ、蒼」
そうだそうだ!!確か蒼の友達だったよね。
「ねぇねぇ、蒼って男の子知ってる?1年生の」
「………あ、お…?」
「うん!!そう蒼!!」
話してくれた!!
きょとんと大きな瞳をあたしに向けて小さく呟く男の子に、あたしは笑顔になる。