ぴゅあ☆プリンス
*キミとのキョリ


「……」


部屋で一人沈黙の中、下の玄関では小さく話し声が聞こえた。


気まずいでしょ…絶対。


そう考えたあたしは意味もなく1番部屋のドアから遠いベッドに、ちょこんと座ってみる。


「うーん…」


そわそわ落ち着かないあたしはキョロキョロと見慣れた蒼の部屋を見渡したあと、耳を澄ました。


すると。


トントントン…と階段を上がる2人分の足音が聞こえてきて、びくりと目を見開く。


やばいやばいっ!!


今にもドアが開きそうなくらいに足音が近づいてきていて、妙に緊張してしまう。


「――…、蒼ってメガネかけるんだ」

「家では、な」

「ふぅん?」



――――…え?


この声って―…。



あたしが驚いたのと同時に部屋のドアが開いた。


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